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シンプルなフローリングの床は、部屋がすっきりして広々とした印象を受けますね。ここでは畳の部屋をフローリングに貼り替える手順を紹介します。 やる気さえあれば、フロアー材を使って自分でも貼り替えることができます。
今回使ったフロアー材: 東洋テックス
▶ニューWPCほんざね横溝付76ライトチェリー
今回は2畳のスペースにフロアー材を貼ります
まず畳を外しましょう。畳は厚みがあるため、外した後に直にフロアー材を貼ると、部屋の入口との間に段差ができてしまいます。そこで高さを揃えるために下地合板を貼りましょう。
合板は畳と同じ大きさのものを使います。段差が大きい場合は床を底上げするために、合板の裏に根太(ねだ)を約300mm間隔で打ち付けます。
こうすることで高さは揃えられますし、強度も保つことができます。
このほかに電動ドリルドライバも使います
カーペットと、その下のフェルトを外します。畳と同様に段差が大きい場合は下地合板を貼って調整します。
刃幅の細いノコギリが適しています
まずはじめに、これからフロアー材を貼ろうとする部屋に何枚の材料が必要かを計算します。板の目が半端になったら、それは部屋の隅に貼るように設計しましょう。
・広さ・・・2畳(1800mmx1800mm)
・材料・・・フロアー材x6枚
2列目は1列目と継ぎ目が揃わないようにするため、下の図のようにフロアー材をカットします。こうすることでフロアー材は交互に貼られ、板の継ぎ目は揃いません。
フロアー材は根太と直角に置く
部屋の隅から、フロアー材を仮置きしていきます。
そのときのポイントは、
・ 根太と直角になるようにフロアー材を置く
・ フロアー材同士の凸部分と凹部分がつながる
・ 壁に接する部分は「さね(=凹凸部分)」を根元からカットするの3点。
ここが「さね」の部分
フロアー材を貼る方向は部屋の間取りに応じて決めます。部屋の長い辺に沿ってフロアー材を貼るのが一般的な貼り方。ほんざねフロアーはメスザネにクギ止めをするので、図のように右端から貼り始めます。
壁に接する「さね」はカット
ボンドやクギはまだ使いません
仮置きなので、この段階での接着剤、クギは不要。手前から凹凸のジョイントを結合させるように置いていきます。しっかりと密着させるために当て木を使って奥まではめ込みます。
半端なサイズのフロアー材が必要に
切った断面を壁側にしましょう
部屋の隅まで置いて行くと、どうしても半端なサイズのスペースができてしまいます。このスペースのサイズをキッチリ測り、フロアー材をサイズ分にカットします。
メモ
ここでカットしたフロアー材は仮置きしてはいけません。全てキッチリ置いてしまうと、仮置きにもかかわらず取れなくなるからです。
鉛筆で1枚ごとの輪郭をつけます
全て置いたら、1枚1枚取り外します。このとき、下地合板に置いたフロアー材の位置に鉛筆で印をつけておきます。フロアー材を取り外すたびに輪郭をなぞるようにすればわかりやすいでしょうか。
根太の上にボンドを塗ります
フロアー材は専用ボンドと釘で固定します。ボンドを塗る場合はどんな時でもそうですが、下地をキレイにしておかないといけません。ゴミやホコリを取り除いておきましょう。
フロアー釘を打ち込む様子
ボンドは根太の上に平行に走らせるように塗ります。この上に先ほど仮置きしていったフロアー材をすぐに置いて、下地合板と接着させます。
このボンドは特殊なものなので、フロアー材表面に着いてしまうと大変!すぐに乾いた布で拭き取りましょう。
電動ドリルドライバも便利
釘は店頭にあるフロアー釘を使っても良いですが、作業性を考えると電動ドリルドライバに対応した造作ビスがおすすめです。釘は「さね」の上から根太にめがけて打つように打ち込みましょう。
エアーツールだとさらに簡単
・ 釘の頭は出さずに完全に「さね」に入れる。
(頭が出ていると、「さね」同士がスムーズにつながらなくなります)
・ 釘は床材に対して直角に打つ。
・ ボンドを塗った場所と同じ直線上に釘を打つ。
1.ボンドを塗る
横から見ると図のようになります。
2.フロアー材を置く
3.奥まではめ込む
1.ボンドを塗る
2.フロアー材を置く(周囲と凹凸を合わせるように!)
3.当て木で奥まではめ込む
4.凹部分に釘を打つ
最後の1枚を残して同じ作業を繰り返します
部屋の隅にあと1枚だけ貼れば完成というところまで、この作業の繰り返しを進めます。
1.ボンドを塗る
最後の列はフロアー材を傷つけないよう、当て木をして上からはめ込みます。
フロアー材を傷つけないよう慎重に
この列は壁に接するので「さね」が無く、ここに釘を打つことができません。そこで、あとから上にかぶせる巾木(はばき)に隠れるくらいのところに、フロアー材に直接打ち込みます。
ここで打ったクギはあとで巾下に隠れます
壁にギリギリ接するところでありドリルドライバも動かしづらいですが、慎重に作業を進めます。
壁の長さに合わせてカット
巾木は壁に沿わせるようにフロアー材の上に貼ります。壁の長さに合わせて巾木をカットし、ウラ側に木工用ボンドを塗って壁に接着させましょう。
ボンドで壁に貼り付けます
ボンドの接着効果をより強めるために、仮クギを巾木の溝の部分にハンマーでやさしく打ち込みます。30cm間隔くらいで打ちましょう。クギの力で壁と巾木を押さえつけます。
フロアー材に打ち込んだクギを隠すように
ボンドは乾くまで24時間程度かかります。仮クギはそれまで打ち込んだままにしておきましょう。
ボンドが乾くまで仮クギでとめます
施工は終わりましたが、フローリング化はこのワックスを掛けるところまで終わらせて完成となります。
用意するのは
・中性洗剤
・フローリング用ワックス(リンレイ「ワックスall」がおすすめ)
・乾いたきれいな雑きん・・・2枚
お掃除用の雑きんで表面をキレイにします
バケツに水、またはぬるま湯を入れ、中性洗剤を加えます。約100倍の濃度の洗剤液を作り、雑きんをこれに浸して固く絞ります。この固く絞るのがコツ。フロアー材に余計な水分が残らないように、雑きんを使って表面の汚れを拭き取ります。汚れがひどくない場合は、洗剤液は不要です。
メモ
フローリングの表面(特に溝部分)に洗剤が残らないよう、きれいにふき取ってください。洗剤や水分が残っていると、白化、ふくれの原因になります。
ワックス用の雑きんは乾いた状態で使います
このあと乾いた雑きんに、ワックスをしずくが落ちない程度に染み込ませ、板の目に沿ってワックス掛けを行います。初めての場合は夏ならば30分後、冬なら1時間後に2度塗りを行いましょう。これで一気にツヤが増します。右の写真をご覧ください。塗ったところと塗らないところ、違いは明らかですね。
ツヤの違いは明らか!
ワックスは表面を保護する役割も
完成~!
もちろん見た目だけでなく、ワックスはフロアー材の表面をホコリやキズから守る役目も果たします。3ヶ月~6ヶ月に1回の割合で、フロアー材の上のよく歩くところを中心にワックス掛けを行いましょう。
東洋テックス株式会社