今回は物置の組み立てにチャレンジ。コメリドットコムではインターネットから物置の購入ができますね。
組み立てや工事も本体と一緒に注文できるんですよ。でも、物置の質や設置工事について不安な方も多いはず。
そんな皆さんに、物置をもっと身近に感じてもらいたくて「物置の組み立て」をレポートします。
※こちらの商品は販売終了いたしました。
記事内では、取材を行なった2002年5月に販売されていた「コメリ特選物置 SKR-50型」を使用しており、現在販売しているものとは仕様・組み立て方等が異なります。
同等品等の案内は致しかねますので、ご理解のうえ、当情報のご利用をお願いいたします。
また掲載された情報または内容のご利用により、直接的、間接的を問わず、お客様または第三者が被った損害に対して、弊社は責任を負いません。
あらかじめご了承願います。
お届け時の状態
組み立てるのは、「コメリ特選物置 SKR-50型」。0.5坪タイプの積雪地型です。物置を注文すると、写真のように4つの梱包された段ボールが届けられます(一般地型は3梱包)。この中に全てのパーツと説明書、工具類がセットされているのです。届いてすぐ組み立てられるようにセットされているところが親切ですね。
手を切らないよう注意
物置のボディーはカラー鋼板製。梱包を開ける前にしっかりと軍手をしましょう。薄い鋼板で手を切るなどのケガを防ぎます。また、鋼板自体に傷を付けないようにするためにも役立ちますよ。
柱を構成する部品たち
箱を開けると写真のように白い鋼板が姿を現します。4つの梱包にはそれぞれ、
説明書もついてます
ブロックの上に土台組み
物置の土台となるブロックを並べていきます。
レギュラーサイズのコンクリートブロックを半分にカットした「半切」サイズのものを一般地型は6個、積雪地型は8個用意します。物置の大きさに合わせて設置した後で、土台を置いていきます。
なお、ブロックは物置本体には付属していませんので、ご自分で組み立てる場合は別途お買い求め下さい。
スパナは付属です
土台は四隅が直角に交わるように調整しながら置いていきましょう。
仮止めしたうえで先に床板を敷き入れると、直交が合わせやすくなります。
ボルトを締めるスパナは付属されているので特に用意する必要はありません(使い慣れているのがいい、というのであれば話は別ですが)。
しっかり締めよう
積雪地型には、土台には上に向かって四角い穴が空いています。これは後で柱が立てられるための大事な穴。この穴の下にブロックがくるようにしておいて下さい。
床板は置くだけでOK
床板は全部で9枚。ニブい銀色の光を放つ、表面に凹凸の付いた金属プレートです。これを端から順に、床板の足の部分を重ねながら敷いていきましょう。
プレートを1枚だけ見ると「これが床板になるなんて大丈夫か?」と疑問に思うかもしれませんが、意外にも全て敷き終わってから眺めると立派に感じるから不思議です。
全部置き終わった状態
物置の前面部中央にかぶせるのが土台カバー。正面から見た時に土台の金属を隠すスカートの役割です。土台にあてがうようにして取り付けましょう。
ここだけ取り付けると色が変わってヘンに見えますが、全部組み上げるとカバーの存在価値が分かりますよ。
アンカーを挿しておこう
土台に開いているアンカー取り付け穴にアンカーを挿し込んでおきましょう。アンカーを固定するための穴も掘っておく必要があります。
穴掘りは床を置く前が良いでしょう。
これがコーナーパネル
ベースとなる物置の土台はできました。ここからはいよいよ物置を「タテ方向」に組み上げていきます。
ボルトで土台に取り付け
コーナーパネルは前と後ろで形状が違います。
どちらも角の丸いL字形のカラー鋼板ですので間違えないように注意!また、パネル同士がピッタリくっついている場合もあるので気を付けて下さい。
ボルトで土台に取り付けていきます。背の高いカラー鋼板をタテに取り付けるので、フラつかないように支えてもらいながら取り付けるとよいでしょう。
ドウブチを付ける
物置の「カベ」とも言うべき側面パネルを取り付けていきます。
まずは各コーナーパネル同士を結ぶように「ドウブチ」を内側につけていきましょう。床から天井までの高さの中間ほどの位置に、レール状の「ドウブチ」が後ろと横に張られます。これが側面パネルを支える一部となるのです。
横ランマ取り付けアングル
「横ランマ取り付けアングル」を左右のコーナーパネル上に渡すように取り付けると、いよいよ側面パネルを取り付けていきます。
少しずつ重ねながら・・・
側面パネルは全部で6枚。後ろに4枚、左右に各1枚をそれぞれ少しずつ重ねながら取り付けます。側面パネルの取り付けは外側からボルトで締めましょう。
三方を覆いましょう
■上から見た図
これがスピードナット
側面パネルを全部取り付けると、立体的な大きさになり「物置を組み立てている」という実感が湧いてきます。中の広さも感覚的に分かりやすくなります。
まだ天井が開いたままですのでここでは屋根の取り付けを行いましょう。
屋根の取り付けに先立って、「ランマ」と呼ばれる部分を取り付けていきます。ここでいう「ランマ」とは屋根を囲む支え。
機能面だけではなく、白い本体をキリッと引き締めるデザイン上の良いアクセントの役割も果たします。
横ランマ取り付け中
まずは左右に取り付ける「横ランマ」に「スピードナット」というクリップ状のものを挟みます。横ランマ自体には穴こそ開いていますがネジの山がないため、この「スピードナット」がボルトを受け止めるナットの役割を果たします。
(4)で左右に取り付けておいたアングルにランマを乗せるようにして置きます。取り付けは物置の中に入って内側から作業しましょう。側面パネルの凹んだ部分からボルトを入れ、下から上に横ランマを取り付ける・・・ちょっと難しいけどコツさえつかめば簡単!!
これが前ランマ
「前ランマ」とはすなわち物置の“おでこ”にあたる部分。前ランマの裏側には溝がつけてあるので、ここを上手くコーナーパネルに挟ませるように取り付けます。
寝かせるような角度で持っていき、そのままガコンと起こして取り付けましょう。
かぶせるように取り付けます
前方からのぞくとこんな感じ
さぁ、いよいよ屋根の取り付けにかかります。コメリ特選物置では屋根は波状の形をした鋼板。これを数枚、横に重ねあわせながら屋根としていきます。
中に入って屋根を入れていく
屋根パネルは全部で4枚。軍手をはめて、ケガしないように運びます。
物置の背面に回り込み、脚立に乗って作業すると安全で効率的です。
屋根は波板です
まずは左右の両端に屋根パネルをセットします。
パネルの両端はそれぞれ「1山半」分を横ランマの中に入れて下さい。前方の先端は先ほど取り付けたばかりの前ランマの中へ入れ込みます。「横」と「前」をそれぞれランマの中に組み入れる・・・ちょっとコツがいるんですが、ここまで組み上げてきた皆さんには何の心配も無いかもしれませんね!
内側から見るとこんな感じ
少しずつ重ねます
屋根の取り付けが終わりました。脚立にのぼって物置を上から見下ろしても、もう中は見えません。見えるのは白い屋根パネルの表面だけ・・・。前と左右両側は「ランマ」で囲まれて屋根を固定しています。ならば背面(後ろ)も固定しましょう。
そこで使うのが「屋根ブチ」。コの字形で、一連のランマと同じ色に塗られたパーツをはめ込みます。「コの字」の上を屋根パネルに引っかけ、下は左右の横ランマの中に入れます。両端を外側からボルトで固定して出来上がり!
屋根ブチを固定します
脚立を降りて、今度は物置の中へ入りましょう。柱を内部から立てます。柱は積雪地型のみに付属します。一般地型には付きません。
前と後で長さが違いますよ
柱は、その取りつける位置により、「前」「後」の2種類 x 2本あります。前ならば、左側と右側の両方に取り付けましょう。「前」用と「後」用は長さも異なります。ちなみに長い方が「前」用。
これが中柱金具(左用)
柱は(4)で取り付けた「ドウブチ」、「横ランマ取り付けアングル」に「中柱金具」を使って取り付けます。この金具はL字形をした小さな金具。「左」「右」とシールが貼ってあるからそれぞれ間違えないように!ナットを使って取り付け、柱を取り付けるのを今か今かと待つ金具達・・・!
このようにアングルに取り付ける
柱を挿し込んだ状態
ここで確認!土台作りのところで「土台の穴の下にブロックがくるように・・・」と言いましたがちゃんとそうなっていますか?もう一回確認して下さい。
前後の柱が屋根を支えています
さて、柱を持って物置の中に入り土台の穴に挿し込みましょう。中間2ヶ所はさっき取り付けた中柱金具にボルトで固定します。一番上は、下から屋根パネルを突き上げるように支えましょう。
これが母屋
これで物置の左右は柱により強化されました。雪の降る北国ではさらに、屋根に積もる雪から守るために(※)、もうワンステップの補強をしておきましょう!
積雪地型には「母屋」と呼ばれる長い「コの字」形の金具が入っています。同じくコの字形の「母屋補強」を母屋の中に組み込み、1本の「ロの字」形の補強材にしたあとで、これを左右の柱を結ぶように取り付けます。
母屋を柱に取り付けます
上から屋根パネルを押す雪に対して、下からそれを押し上げて対抗する頼もしい母屋。しっかりとボルトで固定しましょう。これでカンペキです。
なお、母屋は一般地型にも付きますが積雪地型とは形状が異なります。写真は積雪地型です。
※積雪耐荷重は約1mまで。それ以上の雪はかならず雪下ろしをして下さい。
母屋を柱に取り付けます
物置組み立てもいよいよクライマックス!あんなにたくさんあった部品も、あとは扉パネルと少しの金具を残すのみ。ポッカリ開いていた物置前面に、扉を取り付けます。
扉を本体に取り付けて・・・
まずは扉パネルに引手を付けましょう。扉パネルの一番下にある切り欠きの部分を、前面の土台につけられたレール部分にはめ込みます。
扉パネルの一番上は、戸車を外側から内側に向かって取り付け、前ランマ内側の溝に組み込んで滑らせます。前ランマの溝に沿って戸車が滑らかに走り、「スーッ、スーッ」と軽快な感触が楽しめます!
内側から扉上部を見たようす
でもこのままでは扉が左右に自由に動いて行き過ぎてしまうので、これを防ぐために「ストッパー」を扉に取り付けます。これで扉を閉めても行きすぎることなく、左右の扉がちょうど良い位置で止まってくれますね。
錠前を忘れずに
扉パネルに開いた小さな穴。それは錠前を取り付けるための穴です。
小さいけど手応えのある重さの錠前(もちろん同梱されています)を、前から差し入れましょう。グッと強く押し込めば固定されます。
扉間にすき間はないかな?
ここまでくれば物置としてのカタチは完成。でもちょっと待って!左右の扉にズレがありませんか? 少し離れた場所から扉を閉めた状態で見て、扉間にすき間がないかどうか確認してみて下さい。もしすき間があれば、扉の内側にある戸車のナットを緩めて微調整しましょう。1人が中に入って調整、もう1人が外から見て確認というのがイイかもしれません。
扉のバランスを微調整
これで完成!
これでいよいよ完成!パチパチパチ!苦労しながらも我が手で組み立てた物置です。
そう、あなたが作ったんです!
「コレを組み立てたんだなァ・・・」なんて思いにふけりながら、グルッと静かに周囲を回りましょう。
アンカー工事とは物置を地面に固定するための工事のこと。強い風から物置を守るためには不可欠です。ここでは下の地面の状態によって異なるアンカー工事の詳細を解説します。
※物置本体のオプションとしてアンカー工事も別途有料で承っています。
あらかじめ穴を掘っておこう
下が土の場合は、穴を掘ってコンクリートを流し込み、そこにアンカーを固定します。
まずは地面に深さ30cm、直径30cmほどの穴を掘ります。土台を組む時点で掘っておきましょう。穴の大きさは設置場所により変わってくるので専門業者に判断をお願いすることをオススメします。
土台に開いたアンカー取付穴に、アンカーを差し込みます。あとは土にコンクリートを流し込み、アンカーをコンクリートですっぽり覆って固定しましょう。
アンカーが入るイメージ
「横ランマ取り付けアングル」を左右のコーナーパネル上に渡すように取り付けると、いよいよ側面パネルを取り付けていきます。
コンクリの場合はこのように
下がコンクリートの場合は、穴を開けなければいけません。アンカーを取りつける位置を決め、実際にアンカープレートを当ててみて穴を開ける位置を決めます。穴はハンマードリルで慎重に開けましょう。
ドリルで下穴を開けてから
アンカーボルトを打ち込む!
アンカープレートを物置に固定し、プレートが地面に接した上からアンカーボルトを打ち込みます。アンカーボルトは先が割れているような形をしており、打ち込まれることで先が開いて、抜けなくなります。
固定されました
アンカープレートを取りつける位置は物置の前面でも側面でも構いません。邪魔にならない場所、また見栄えの良い場所に取りつけて下さい。安全のため、アンカーは四隅に取り付けることをオススメします。