フタ付きマガジンラックを作ろう フタ付きマガジンラックを作ろう フタ付きマガジン
ラックを作ろう

作業時間:6時間
作業人数:1人

部屋にたまってきた雑誌を、ホコリがかぶらず読みたい時に取り出せる、そんなフタ付きのマガジンラックを図書館などで目にしたことはないでしょうか。

今回は木目も美しいパイン集成材を使って、ボックス型のマガジンラックを作りましょう。
工具の使い方や、箱の組み方のワンポイントも紹介します。

※掲載された情報または内容のご利用により、直接的、間接的を問わず、お客様または第三者が被った損害に対して、弊社は責任を負いません。あらかじめご了承願います。

完成図、見取り図、木取図

完成図
見取り図
見取り図
木取図

1.材料をカットして加工する

2×4材で作るベンチやテーブルと違い、マガジンラックのような小物はミリ単位の狂いが大きな問題になりやすいです。きちんと設計し、正確に材料をカットしていきましょう。

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1.
設計図にしたがって、板に木取り寸法を書き込みます。カットする際に削られる「ノコしろ」の余白も忘れないようにしましょう。簡単でもよいので設計図をきちんと書いてから作るようにしましょう。

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2.
丸ノコは写真のように刃の傾斜角度が90度になっているかどうか、曲尺を当てて確認します。なっていない場合は角度調整のネジを回して調整が必要です。 (調整は電源コードを抜いてから行ないましょう)

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3.
このように丸ノコ定規を使って進行方向がまっすぐになるようにすることもできます。

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4.ポイント
加工材の厚みより1cm程度出るようにします。刃先が多く出ていると切り口が粗くなります。

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5.ポイント
安全で平らな場所で作業を行ないます。コードの回し方や、
台の置き方ひとつで、作業の効率が異なります。
L型クランプで材料を押さえれば安定してカットができます。

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6.
すべての材料をカットしたら、床面にあたる板にでフタが収まる溝を掘ります。
道具はトリマーにストレートビットをつけて使います。

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7.
トリマーを使う際に注意するのは溝の深さと幅に合わせた刃の調整です。 これは出た刃の長さで、溝の深さを調整しているところです。

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8.
こちらはガイドとなる当て木からの距離を調整しているところです。
これらの調整は、すべて電源コードを抜いてから行ないましょう!

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9.
幅広い溝をつける時はピットサイズを変えるか、
幅をずらして何回も往復させてガイドとピットの距離を調整します。

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10.
今回のマガジンラックは板をそれぞれビス留めするが、ビスが表面に出ないように、後でダボ打ちを行ないます。板にはあらかじめダボ穴を空けておきましょう。 穴を空ける位置は、組んだ後の見ばえを考えて等間隔にします。

手順11

11.
ダボ穴は、ドライバドリルで空けるが、深さ5mmのところで止められるようにこのようにテープを巻いて目印にすると便利です。
ちなみにダボ用に8mmの丸棒を使う場合は7.5mmの穴径にするなど、0.5mm程度小さなキリを使用します。

2.内側にレールを取り付ける

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1.
外した前面のフタを収納するために内側にレールを設ける。
収納時の安定のために、後ろは5mm下げて傾斜したレールを取り付ける。

3.ボックス型に組み立てる

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1.ポイント
カットした板をいよいよ組み上げる。組み立てはビスとボンドを併用するが、ここでワンポイント。
組む前の木材に外側からビスを打ち込み、先端をわずかに出しておく。 この状態でボンドをつけて組むと、ボンドで滑らずに板どうしの引っ掛かりをよくすることができる。

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2.
組む板の木口部分に木工用ボンドをつけ、板どうしを垂直に組む。
先端を出したビスのおかげで板が止まりやすい。

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3.
板をしっかり固定するためにビスを最後まで打ち込む。

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4.
はみ出したボンドは濡らした古ハブラシでなぞるようにして拭き取る。
木工用ボンドは水性なのできれいに拭き取れる。

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5.
組んでいった結果、わずかに接合が合わない部分は、カンナで微調整。
削りすぎないように少しずつ行なうのがポイント。

4.飾りのラインをつける

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1.
カントリー家具で見られるような縁の部分の曲線飾りをつけるのにも挑戦してみよう。
飾りのデザインはパイプの外径を利用して連続したアーチ状にした。

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2.
鉛筆でつけた線の上をトレースするようにジグソーでカットしていく。
無理に進めようとせずゆっくり動かそう。

5.フタの加工

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1.
このマガジンラックの特徴となるフタ部分を加工する。
フタを空ける際の持ち手となる穴はハート型に決定。
型紙を作り、「貼ってはがせるのり」で板に直接貼り付ける。
この状態でボンドをつけて組むと、ボンドで滑らずに板どうしの引っ掛かりをよくすることができる。

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2.
カットするハート型の内側にドリルで穴を空け、
ジグソーの刃を差し入れてゆっくり切り進める。

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3.
仕上げはトリマーで丸型に面取りを行なおう。
手触りなめらかなハート型の持ち手が完成する。

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4.
フタには、雑誌1冊を立てて置くことができるように「さん」をつける。 余った板に溝をつけるために、ここでもトリマーが大活躍する。

6.ダボを作りネジ穴を隠す

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1.
ダボ穴に見えるビスの頭を隠すため丸棒を埋め込む。
8mmのダボ用丸棒は先端をカナヅチで叩いてつぶし、打ち込みやすくする。

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2.
丸棒を穴に入れて上から叩き、底に当たるまでしっかり打ち込む。

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3.
板の面に合わせて同じ高さで丸棒をノコギリでカットする。

7.塗装と仕上げ

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1.
塗装する前に、全体をサンダーでヤスリがけする。
写真のような丸型の「ランダムサンダー」は専用のペ
ーパーを使うが円運動で効率が良いので木口部分の面取りに向く。

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2.
四角い形状の「オービタルサンダー」は一般的な紙ヤスリを
クリップで挟んで使うことができる。(今回は#120の目のものを
使用)平面を磨くにはこちらの方が使い勝手がよいだろう。

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3.
滑らかになった板面に薄く塗料を塗っていく。
今回使ったのは水性カラーニス。

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4.
薄く1回塗りしたらすぐにウエスで拭き取る。
こうすることで本来の木目を生かした自然な風合いが生まれる。

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5.
完成!
やわらかいメープル仕上げのマガジンラックができ上がった。
ハンドメイドのプレゼントとしても喜ばれそう。

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6.
アレンジ次第では、こんなにおしゃれにすることだってできる。

協力:リョービ販売株式会社

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