
Lesson 8
ゾーニング - フォーカルポイントを設ける
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どんな庭にもフォーカルポイントが必要です。 庭のイメージに与える影響を考えても、デザインの中でもっとも重要な要素といえるでしょう。
さて、そのフォーカルポイントとは何のことでしょうか?
たとえそれが小さな庭であったとしても、私たちの視線を集める何かがあるはずで、それがフォーカルポイントです。 私たちの目は自然とフォーカルポイントへと惹きつけられるというわけです。
また逆に、フォーカルポイントを上手に配置することで、たとえば周囲にある古いフェンスやエアコンの室外機、お隣さんの勝手口など見せたくないものから人の目を引きはなす事もできます。
通常目に入る場所には1つのフォーカルポイントで充分です。 それ以上になると不調和を引き起こしたり、またフォーカルポイント同士が邪魔し合うようなことになってしまうからです。 大きな庭になると、一連のフォーカルポイントが自然と目と私たちの足を誘って庭を散策させてくれることになります。
フォーカルポイントはシンプルな程その力を発揮します。 たとえばテラコッタ(素焼きの鉢)やガーデンファニチャーのベンチなども有効です。 ベンチを置く場合、フォーカルポイントとしての位置とともに、ベンチに座って見える景色ももちろん重要になります。
大きな庭になればフォーカルポイントとして、またそこから眺めることもできるビューポイントとしてガゼボやパーゴラなど大きなものも必要ですね。
ビューポイントもまた重要な庭の要素です。 それぞれのビューポイントから眺めてまた違った庭の表情を知ることができますし、今までは気づかなかった外の景色に新しい発見があったりします。 また外ばかりとはかぎらず、家の窓からの眺めや、お気に入りの椅子に腰掛けて見る眺めもビューポイントだと言えるでしょう。
なんにせよ、庭の大きさにかかわらずフォーカルポイントとビューポイントは大切な要素ですし、大きな庭になれば庭巡りの途中でそういった要素が私たちの足を進めさせたり、また足をとめて休ませたりもするきっかけを提供してくれるということになります。
コンテナ
一口にコンテナといっても、プラスティックやFRP、セラミック、テラコッタ、コンクリート、石、金属とさまざまな素材のものがあります。
小さな庭などでは、そういったコンテナが上手に配置されることですばらしいフォーカルポイントとなってくれます。
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ガーデニングコンテスト作品
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樹木
日本では「メインツリー」といって、庭に主木を入れるのが好まれますが、この樹木も、よい位置を選べばとてもよいフォーカルポイントとなるだけでなく、話題も提供してくれます。
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ガーデニングコンテスト作品
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オブジェ
単品で、またはグループで置くオブジェは配置に注意しなくてはいけません。オブジェがあまり多いと混乱して、落ち着きのない雰囲気になってしまいます。
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構造物
庭に高さを加えるという意味で構造物はとても有効です。フェンスやウォール、アーチ、ガゼボ、またガーデンシェド(物置)などは機能的でかつすばらしいフォーカルポイントとなり得ます。
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ガーデニングコンテスト作品
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ファニチャー(家具)
ガーデンテーブルやチェアーなどは、食事やリラクゼーションのためのものだと考えがちですがこれもフォーカルポイントとして使うことができます。
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フォーカルポイントの効果
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オブジェクトそのものも大切だが、その位置と見せ方も重要 |
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ウォールやフェンス、または生け垣など中性的なバックグラウンドが必要 |
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フォーカルポイントをフレーミングすることで効果が増す |
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庭の雰囲気に合ったものを選ぶ |
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庭の外にあるものがいちばん有効なフォーカルポイントだったりもする |
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